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奥の細道【現代語訳#7】那須

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プロフィール帳

『奥の細道』

時代:江戸

作者:松尾芭蕉

概要:自然や歴史、人の営みの美しさを見出した、東北・北陸を巡る紀行文学

9

オススメ度

7

日探重要度

5

文量

5

読解難易度

 

登場する場所

番号と対応した地図です。東北地方の名所は頻繁に立ち寄っていることが分かります。

7『那須』では、

9 那須の黒羽(浄法寺)

が該当します。

原文

那須の黒ばねと云所に知人あれば是より野越にかかりて直道をゆかんとす

遥に一村を見かけて行に雨降日暮る

農夫の家に一夜をかりて明れば又野中を行

そこに野飼の馬あり

草刈をのこになげきよれば野夫といへどもさすがに情しらぬには非ず

いかがすべきやされども此野は縦横にわかれてうひうひ敷旅人の道ふみたがへんあやしう侍れば此馬のとどまる所にて馬を返し給へ

とかし侍ぬ

ちひさき者ふたり馬の跡したひてはしる

独は小姫にて名をかさねと云

聞なれぬ名のやさしかりければ

曾良 かさねとは 八重撫子の 名成べし

頓て人里に至ればあたひを鞍つぼに結付て馬を返しぬ

現代語訳

那須の黒羽という所に知人がいるので、ここから野越し(野を横切ること)して、まっすぐ行こうと考えた。

遥か先に一つの村を見つけたので行ってみると、雨は降るわ日は暮れるわといった天気であった。

農夫の家に一夜泊めてもらった。

夜が明けたので、再び野の中を行くと、放し飼いの馬がいた。草刈りの男に難儀していること(要するに、歩くときついから馬を借りたい)を相談しに近寄ると、野夫(やふ。田舎者)とはいえ、非情な者ではなかった。

「どうしたら良いでしょう。しかし、この野は縦横に分かれて、初めての旅人は道を踏み間違える恐れがありますな。この馬が脚を止めたところでお返しくだされ。」

と、貸してくれた。

子供が二人、馬の後ろについて走ってくる。

一人は少女で、名を「かさね」といった。

聞き慣れない名だが、可愛らしかったので、

曾良

かさねとは 八重撫子の 名なるべし

名を”重”ねといった。

可愛らしいし、花に例えたら、八重撫子であろうな。

まもなく人里に着いたので、礼として金を鞍壺に結いつけて馬を返した。

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