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登場する場所
番号と対応した地図です。東北地方の名所は頻繁に立ち寄っていることが分かります。
27『尾花沢』では、
75 尾花沢
が該当します。
原文
尾花沢にて清風と云者を尋ぬ
かれは富るものなれども志いやしからず
都にも折々かよひてさすがに旅の情をも知たれば
日比とどめて長途のいたはりさまざまにもてなし侍る
涼しさを 我宿にして ねまる也
這出よ かひやが下の ひきの声
まゆはきを 俤にして 紅粉の花
蚕飼する 人は古代の すがた哉
曾良
現代語訳
尾花沢(現山形県尾花沢市)で鈴木清風(紅花問屋を営む俳人)という者を訪ねた。
彼は裕福な家ではあるが、その心は卑しくない。都にも折々通っているだけあって旅の情(ここでは疲れるということ)も知っていたので、数日引き留めてくれた。
長旅を労ってくれて、色々ともてなしてくれた。
涼しさを 我が宿にして ねまるなり
この家の涼しさを我が物にして、自分の家のようにくつろいでいます。
「涼しさ」は、体感としての涼しさ、主人の心意気や「鈴」「清風」といった言葉遊びになっています。
這出(はいい)でよ 飼屋(かいや)が下の 蟾(ひき)の声
這い出てきてくれよ。
飼屋(養蚕小屋)の床下で鳴いているヒキガエルよ。
眉掃(まゆはき)を 面影にして 紅粉(べに)の花
眉掃き(化粧の時に使用する、粉を払う刷毛)する姿は、美しい紅粉花(べにばな)の面影に重なるよ。
源氏物語「末摘花」は、紅粉花の別称です
曾良
蚕飼(こがい)する 人は古代の 姿かな
養蚕の人の服装や仕事ぶりを見ると、古代の農民の姿が映ってくるよ。
「こがい」「こだい」で言葉遊びしています。
これは、決して農民を馬鹿にしているわけではなく、伝統が地方に受け継がれていることに感動している歌です。
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