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ポツダム宣言<全現代語訳>日本だけでなく調印諸国も「宣言」していた

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英・米・中首脳による連名 昭和

13条から成る宣言。ソ連も後日連名に加わった。日本は8月14日に受諾、9月2日発行。玉音放送は8月15日。

現代語訳

第1条

ポツダム宣言

我々は、アメリカ合衆国の大統領、中華民国の国家主席、そしてイギリスの首相である。我々の数億人の国民を代表して協議し、日本に対してこの戦争を終結させる機会を与えることに同意した。

第2条

アメリカ合衆国、イギリス、そして中国の有する膨大な陸海空軍は、西からの軍隊と空軍によって繰り返し補強されており、日本に最後の一撃を加える態勢にある。この軍事力は、全連合国が対日戦争を継続する意志によって生み出されたものであり、同時に全連合国を鼓舞している。そして、この軍事力は日本が抵抗する限り維持される。

第3条

世界の自由な民衆の力に対して向けられたドイツの抵抗は無駄で無意味なものであった。このドイツの行動が日本国民の行動規範として示されていることは非常に明瞭である。現在、日本に集中する力は、かつて世界に抵抗したナチスに向けられた力よりも遥かに大きいものである。ドイツのこの行動は必然的に国内の土地、産業、生活方法を荒廃さた。我々が戦うことを決意し、軍事力を全面的に活用すれば、日本の軍事力は不可避かつ完全なまでに破壊されることとなるだろう。これはまた、日本国そのものの徹底的な破壊が不可避であることを意味している

第4条

日本は、無分別な政道によって大日本帝国を滅亡の淵に追いやった。この原因である軍国主義的な指導者たちに支配され続けるのか、それとも理性的な道を歩むのか、決断が迫られている。

第5条

以下は我々が提示する条件である。この条件を外すことはない。また代替案はない。そして、我々は遅れを許さない。

第6条

我々は、日本国民を欺き、世界征服への政道を開いた人々の権威と影響を、永久に排除しなければならない。なぜなら、無責任な軍国主義が世界から駆逐されるないかぎり、平和、安全、そして正義に基づく新しい秩序の実現が不可能だからである。

第7条

新しい秩序が確立され、日本の戦争能力が破壊されたという説得力のある証拠が得られるまで、連合国が指定した日本の地点は占領されるものとする。これは、ここに掲げる基本目標の達成を確保が目的である。

第8条

カイロ宣言の条項は効力を持つ。日本の主権は本州、北海道、九州、四国、及び我々が決定する島々に限定されるものとする。

第9条

日本軍は、完全に武装解除した後、平和で生産的な生活を送る機会を得ることができる。そうして、故郷に帰ることが許されるものとする。

第10条

我々は、日本人を奴隷にするつもりはなく、国家として滅亡させるつもりもない。しかし、我々の捕虜に残虐な行為を行った者を含め、全ての戦争犯罪者には厳正な裁きを下さなければならない。日本政府は、日本人の生活に民主的傾向を復活、強化に向かう必要があり、発生する障害はすべて排除しなければならない。言論、宗教、思想の自由、及び基本的人権の尊重は、確立されなければならない。

第11条

日本は、経済を維持することができる。公的賠償を種々の形で提供する必要があるため、それを実行するために産業を維持することが認められるのだ。しかし、再軍備を可能にする産業は含まれない。産業の維持のため、原材料は制御なく使用できる。最終的には、日本の世界貿易関係への参加が許可される。

第12条

連合国の占領軍は、以下の3点が達成された場合に日本から撤退する。

1、上記の目的が達成された場合

2、日本国民の自由な意思に基づいて平和を求めてた場合

3、平和に傾斜した、責任ある政府が樹立された場合

第13条

我々は日本政府に対して、日本軍の無条件降伏の即時宣言、また、平和的行動に対する適切かつ十分な保証を提供するよう求める。日本に与えられた選択肢は、軍事国家の迅速かつ完全な破壊である。

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