プロフィール帳

『奥の細道』

時代:江戸

作者:松尾芭蕉

概要:自然や歴史、人の営みの美しさを見出した、東北・北陸を巡る紀行文学

9

オススメ度

7

日探重要度

5

文量

5

読解難易度

 

登場する場所

番号と対応した地図です。東北地方の名所は頻繁に立ち寄っていることが分かります。

38『那谷』では、

105 白山

106 那谷寺

107 山中

が該当します。

原文

山中の温泉に行ほど白根が岳跡にみなしてあゆむ

左の山際に観音堂あり

花山の法皇三十三所の順礼とげさせ給ひて後大慈大悲の像を安置し給ひて那谷と名付給ふと也

那智谷汲の二字をわかち侍しとぞ

奇石さまざまに古松植ならべて萱ぶきの小堂岩の上に造りかけて殊勝の土地也

石山の石より白し秋の風

現代語訳

山中温泉(現石川県加賀市)に行くまで、白根岳(白山のこと)を後ろに見て進んだ。

左にある山際に観音堂(那谷寺のこと)がある。

第65代花山法皇が西国三十三所の巡礼を遂げられた後、大慈大悲(観世音)の像を安置なさり、この寺を『那谷』と名付けられたという。

那智(西国三十三所の第一番札所。紀伊国)と谷汲(最終札所。美濃国)の頭二字を組み合わせたとのことである。

様々な奇岩、老松が植え並べられ、萱葺き屋根小堂が岩の上に造られるなど、殊に優れた土地であった。

石山の 石より白し 秋の風

境内の白く澄んだ岩よりも、秋風のほうがより白く、清らかに感じられるよ。

第37話へ
<<
第39話へ
>>