プロフィール帳

『奥の細道』

時代:江戸

作者:松尾芭蕉

概要:自然や歴史、人の営みの美しさを見出した、東北・北陸を巡る紀行文学

9

オススメ度

7

日探重要度

5

文量

5

読解難易度

 

登場する場所

番号と対応した地図です。東北地方の名所は頻繁に立ち寄っていることが分かります。

35『加賀の国』では、

96 黒部川四十八ケ瀬

97 那古(奈呉)の浦

98 多胡の藤浪

99 有磯海

が該当します。

原文

黒部四十八か瀬とかや数しらぬ川をわたりて那古と云浦に出

担籠の藤浪は春ならずとも初秋の哀とふべきものを

と人に尋れば

是より五里いそ伝ひしてむかふの山陰にいり蜑の苫ぶきかすかなれば蘆の一夜の宿かすものあるまじ

といひをどされてかがの国に入

わせの香や分入右は有磯海

現代語訳

黒部四十八か瀬といわれる、無数の川を渡って那古(なご)という浦に出た。

とらちゃ
とらちゃ

那古の浦は、富山湾一帯に存在し、大伴家持も詠んだことのある景勝地です。

「担籠(たこ。多胡とも)の藤浪といえば春だが、初秋も趣があるだろうから訪ねてみたい。」

と、人に尋ねると、

とらちゃ
とらちゃ

多胡の藤浪は、現富山県氷見市にある藤の名所です。

『万葉集』巻19 4200 内蔵縄麻呂

多胡のうらの 底さへ匂ふ 藤なみを かざして行ん 見ぬ人のため

多胡の浦の水底まで香る藤の花を髪に挿して行こう。まだここを見たことない人のために。

「ここから五里ほど磯伝いに行って、向こうの山陰に入ったところにありますが、漁夫の苫葺き(粗末な小屋)はほとんど無いので、蘆のような一夜の宿を貸す者もいないでしょうね。」

と、言い脅かされて、加賀国に入った。

わせの香や 分入右は 有磯海

早稲の香り漂う田道をかき分けて進んでいくと、右に美しい有磯海(ありそうみ)が広がっているよ。

早稲の香りと、有磯海の磯の香りで匂いの移動を表してます。

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